2014年12月26日金曜日

やってはいけないCG制作の感想

やってはいけないCG制作 (ボーンデジタル)

読みました.
感想としては,これはアーティストだけでなくアーティストから素材を受け取る側も是非読んで欲しい一冊だな,と思いました.

内容としては,新人アーティストがやらかしてしまった色々を上司かつ教師役の方が修正方法などを教えていく対話形式になっています.会話のテンポが良いこともあって,非常にサクサクと読み進めることができました.

まず良いなと思ったのは,教師の高野さんが新人の守本さんに色々と説明をする際に,この説明だと分かってなさそうだな,と感じたら別の例えなどで説明する,という一連の流れがあることです.あっ,新人ってこういう勘違いしてたりするんだ,こう言い換えるのもありなのか,など色々と勉強になります.プログラマにしてみれば,アーティストに何らかの技術の説明をする場合の参考になります.

例えば,アーティストから受け取ったデータが上手く扱えない場合に,プログラムに問題があって扱えないのか,そもそもデータに問題があるのかを判断する必要があります.アーティストがやってしまいそうなミスを知っていれば,まずそれをチェックしてみる,という選択肢が増えます.

また,アーティストに修正を依頼する際も,具体的な修正方法を指定できれば,アーティストにあれこれ問題点を調べてもらって,クリエイティブな作業をする時間を削る,ということも減ります.
提出してもらうデータの指定をする際にも,少しでも具体的な指定が出せれば,やり直しを減らすことができます.

ボーンデジタルの訳書はお高いことが多いですが,この本は訳書ではなく2,100円(税抜き)とお買い得です.新人アーティストにそっと渡すのも良いかもしれません.もちろん,ベテランでも何でも知っているというわけではないので,後輩に教えるときに参考になりますよ,と言って渡したりして勘違いを修正してもらうのも良いかもしれません.

この本みたいに,やってはいけないプログラミング,みたいな本が出て欲しいところです.

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